
「どうしても女子格闘技のことがしゃべりたい!」
来日中だったジョシュ・バーネットの逆オファーによって実現した、このインタビュー。彼が「男子と比べても世界ナンバー1のファイター」と語る藤井惠の魅力に続いて、Part.2では女子格闘技全体について語ってもらった。いまやマット界に完全に定着したといっていい女子格闘技。しかし一方で、トップファイターにとっては、そのクオリティに見合った注目や人気がなかなか得られないという現状もある。セコンドとして、またファンとして女子格闘技を見続けてきたジョシュは、この状況をどのように分析しているのか。
――昨日の『SMACK GIRL』(4.25後楽園大会)では、ジュネル・マルケス、藤井惠、と3選手のセコンドについてましたね。
「3人とも勝ってくれてよかったよ。ジュネルとメグミに関しては、まったく問題なかったね。試合をコントロールできていたし、集中して闘えていた。素晴らしい出来だったと思うよ。ただ赤野の試合は、リングサイドでアドバイスを送りながら、ちょっとイライラしちゃったんだよね。彼女の実力からしたら、かなり手こずった内容だったから。それでも、最後に一本勝ちするのはさすがだし、ドラマチックな内容だったともいえるね」
――大会全体に関してはいかがですか?
「とてもいい大会だったと思う。それは今回に限らずね。『SMACK GIRL』についていえば、何よりも素晴らしいのは、女子格闘技という新しいジャンルを開拓し、ずっと大会を続けてきたことだと思う。女子の大会はこれまでもいくつかあったけど、どれもお金の問題があったりで長続きしなかった。そういう中で『SMACK GIRL』は定期的に大会を開いて、女子格闘技のレベルアップに貢献してきたんだ。海外の強豪選手を積極的に参戦させているところも評価したいね」
自他ともに認めるプロレス・格闘技オタクだったジョシュが、女子の闘い、その面白さに目覚めたのは80年代のことだったという。きっかけになった選手がまた、いかにもジョシュらしい。
――ジョシュさんが、プロレスを含めた女子の闘いに興味を持つようになったきっかけはなんだったんですか?
「子供の頃からプロレスも格闘技もいっぱい見てきたけど、アメリカではなかなか女子の試合を見る機会はなかったんだ。そういう中で、最初にボクの心を掴んだのはJBエンジェルスだよ。ジャンピング・ボム・エンジェルス!」
JBエンジェルス――クラッシュギャルズを筆頭に、80年代を席巻した女子プロレスブームの中で生まれた、立野記代と山崎五紀のタッグチームである。全日本女子プロレスの看板タイトルであるWWWA世界タッグ王座を獲得するだけでなく、世界最高峰のマットであるWWF(現WWE)にも参戦。“殿堂”マジソン・スクエア・ガーデン大会でメインを務めたほど、その人気と実力は高く評価された。強さと美しさを兼ね備えた彼女たちの活躍が、当時から厳しい批評眼をもっていたであろうジョシュ少年の目をも引き付けたのだ。
